塗装の見積書にある「ケレン」とは?記載がない業者でも大丈夫?2026.07.26
外壁塗装や屋根塗装の見積書を見ていると、
「鉄部ケレン」
「ケレン清掃」
「下地処理・ケレン」
といった項目が記載されていることがあります。
普段あまり聞かない言葉なので、
「ケレンとは何をする作業なの?」
「見積書にケレンと書いていない業者は大丈夫?」
「ケレンをしなくても塗装できるの?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、ケレンは塗装を長持ちさせるために欠かせない下地処理です。
ただし、見積書に「ケレン」という文字がないからといって、必ずしもケレンを行わないとは限りません。
「下地処理」「素地調整」「鉄部塗装」などの項目に含まれている場合もあるため、見積書の表記だけで判断せず、具体的な作業内容を確認することが大切です。
ケレンとはどんな作業?

府中市外壁塗装 鉄部ケレン

府中市外壁塗装 鉄部ケレン
ケレンとは、塗装する部分に付着しているさびや汚れ、剥がれかけた古い塗膜などを取り除き、塗料が密着しやすい状態に整える作業です。
主に鉄部の塗装で行われます。
一般住宅では、次のような場所が対象になります。
・鉄骨階段
・鉄製の手すり
・雨戸、戸袋
・シャッターボックス
・庇
・水切り
・換気フード
・板金屋根
・棟板金
・トタン屋根
・金属製の門扉やフェンス
さびや剥がれた塗膜の上から、そのまま新しい塗料を塗っても、塗料がしっかり密着しません。
そのため、塗装前にケレンを行い、塗装面を整える必要があります。
ケレンで使用する道具
建物の状態や施工場所に合わせて、次のような道具を使い分けます。
・サンドペーパー
・研磨パッド
・ワイヤーブラシ
・皮すき
・スクレーパー
・マジックロン
・ディスクサンダー
・電動ワイヤーブラシ
軽い汚れや細かなさびであれば、サンドペーパーやマジックロンを使って手作業で処理します。
さびや塗膜の剥がれが進んでいる場合は、ディスクサンダーなどの電動工具を使用することもあります。
重要なのは、道具の種類ではなく、劣化部分をどこまで適切に除去できているかです。
ケレンには4つの種類がある
ケレンは、さびや旧塗膜を除去する程度によって、一般的に1種から4種に分けられます。
1種ケレン
ブラスト処理によって、さびや旧塗膜をほぼ完全に除去し、鉄の素地を露出させる方法です。
大規模な鉄骨構造物や橋梁などで使われることが多く、一般住宅の塗り替えで行うことはほとんどありません。
2種ケレン
ディスクサンダーなどの電動工具を使い、さびや旧塗膜を広い範囲で除去する方法です。
鉄の素地が見える程度まで処理するため、さびや塗膜の劣化が進行している鉄部に行われます。
作業量が多く、音や粉じんも発生しやすいため、施工環境への配慮も必要です。
3種ケレン
さびや剥がれかけている塗膜を除去し、しっかり密着している旧塗膜は残す方法です。
一般住宅の鉄部塗装で多く行われるケレン方法です。
残っている旧塗膜と新しく塗る部分の段差をできるだけ滑らかに整えたあと、さび止め塗料を塗装します。
4種ケレン
表面の粉や汚れ、軽いさびなどを除去し、塗装面を整える方法です。
旧塗膜が比較的しっかりしており、劣化が軽い場合に行われます。
サンドペーパーや研磨パッドなどを使用して、塗料が密着しやすいよう表面に細かな傷を付ける「目荒らし」も行います。
一般住宅の塗り替えでは、建物の状態に応じて3種ケレンまたは4種ケレンに相当する作業を行うケースが多くなります。
ケレンを行わずに塗装するとどうなる?
ケレンを省略しても、塗装直後はきれいに見えることがあります。
しかし、下地と塗料が十分に密着していないため、早期に不具合が発生する可能性があります。
塗膜が剥がれやすくなる
古い塗膜が浮いた状態で上から塗装すると、新しい塗膜ごと剥がれることがあります。
新しい塗料が古い塗膜に密着していても、その古い塗膜自体が下地から剥がれてしまえば意味がありません。
さびが再発しやすくなる
表面にさびを残したまま、さび止め塗料を塗っても、内部でさびが進行する場合があります。
さび止め塗料を使用することだけでなく、塗装前に除去できるさびをしっかり落とすことが重要です。
塗料本来の耐久性を発揮できない
高耐久塗料を使用しても、下地処理が不十分であれば長持ちしません。
塗料のグレードだけでなく、塗装前の下地処理が仕上がりと耐久性を大きく左右します。
見積書に「ケレン」の記載がない業者は大丈夫?
見積書にケレンの記載がないからといって、直ちに施工不良になるとは限りません。
業者によって、見積書の書き方が異なるためです。
例えば、次のような項目にケレン作業が含まれている場合があります。
・鉄部下地処理
・鉄部素地調整
・鉄部塗装一式
・付帯部塗装
・下地調整費
・塗装工事費に含む
このように別の名称で記載されていたり、塗装単価の中に含まれていたりすることがあります。
そのため、「ケレンと書いていない=ケレンをしない」とは判断できません。
ただし、見積書に記載がなく、業者へ質問しても具体的な説明がない場合は注意が必要です。
ケレンの記載がない場合に確認すること
見積書にケレンという項目がない場合は、契約前に次の内容を確認しましょう。
「鉄部のさびや剥がれた塗膜は、どのように処理しますか?」
単に「きれいにしてから塗ります」という説明ではなく、使用する工具や処理方法を確認します。
「ケレン作業は見積金額に含まれていますか?」
工事開始後に追加費用が発生しないよう、見積金額に含まれているか確認します。
「ケレン一式」とだけ書かれた見積書も確認が必要
見積書にケレンと記載されていても、「ケレン一式」とだけ書かれている場合は、それだけで十分とはいえません。
確認したいのは、次のような内容です。
・どの場所をケレンするのか
・手工具と電動工具のどちらを使用するのか
・さびや旧塗膜をどの程度除去するのか
・ケレン後に清掃を行うのか
・使用するさび止め塗料は何か
・追加料金が発生する可能性があるか
同じ「ケレン」という表記でも、軽く表面をこするだけの作業と、時間をかけてさびや弱った塗膜を除去する作業では内容が大きく異なります。
見積書に名称があるかどうかだけでなく、実際にどの程度の作業を行うのかが重要です。
高圧洗浄をすればケレンは必要ない?
高圧洗浄とケレンは、目的が異なります。
高圧洗浄は、外壁や屋根に付着した砂ぼこり、苔、藻、表面の汚れなどを水圧で洗い流す作業です。
一方、ケレンは、鉄部のさびや浮いている塗膜を工具で除去し、表面を研磨する作業です。
高圧洗浄だけでは、鉄部に密着したさびや古い塗膜を十分に除去できないことがあります。
そのため、洗浄後に乾燥させ、鉄部の状態に応じてケレンを行います。
さび止め塗料を塗ればケレンは不要?
さび止め塗料を使用する場合でも、基本的にケレンは必要です。
さび止め塗料には、さびの発生や進行を抑える役割がありますが、浮いたさびや剥がれかけた塗膜を固定するものではありません。
弱った塗膜の上からさび止めを塗っても、下の塗膜ごと剥がれてしまう可能性があります。
先にケレンで塗装面を整え、その後に適切なさび止め塗料を塗ることが基本的な施工手順です。
木部にもケレンは必要?
ケレンという言葉は主に鉄部で使われますが、木部でも塗装前の研磨や旧塗膜の除去が必要です。
木部では、サンドペーパーや電動工具を使用して、次のような処理を行います。
・剥がれた旧塗膜の除去
・表面の毛羽立ちの除去
・傷んだ木部表面の研磨
・塗料を浸透・密着させるための目荒らし
・既存塗膜との段差調整
木部を塗装する場合も、上塗り塗料だけでなく、どのような下地処理を行うか確認することが大切です。
見積書を比較するときは塗料価格だけで判断しない
複数の業者から見積りを取ると、使用する塗料や金額に目が行きがちです。
しかし、塗装工事では、完成後に見えなくなる下地処理が非常に重要です。
同じ塗料を使用する見積りでも、次の内容によって施工品質や金額が変わります。
・高圧洗浄の方法
・ケレンの範囲
・ひび割れや欠損部の補修
・さび止めの塗装範囲
・シーリング工事の方法
・下塗りの回数や使用量
・塗装回数
・乾燥時間
金額だけを比較するのではなく、どこまでの作業が見積りに含まれているかを確認しましょう。
ケレン作業は施工中の写真でも確認できます
ケレンは塗装前に行うため、工事が完了すると作業内容が見えなくなります。
そのため、施工中の写真を残してもらうことをおすすめします。
確認したい写真は、次のとおりです。
・施工前のさびや塗膜剥離
・ケレン作業中
・ケレン完了後
・さび止め塗装後
・中塗り、上塗り後
特にケレン完了後の写真があれば、さびや弱った塗膜をどこまで除去したか確認しやすくなります。
マツパンでは下地処理を重視しています
塗装工事は、完成直後の見た目だけでは施工品質を判断できません。
大切なのは、塗料を塗る前に建物の状態を確認し、必要な下地処理を行うことです。
マツパンでは、鉄部のさびや旧塗膜の状態を確認し、施工場所に合わせたケレン作業を行います。
また、施工中の状況を写真で記録し、お客様にも作業内容が分かるようにご報告しています。
「他社の見積書にケレンが書いていない」
「ケレン一式の作業内容が分からない」
「鉄骨階段や屋根のさびが気になる」
といった場合も、見積書や建物の状態を確認したうえでご説明します。
府中市を中心に八王子市・日野市・立川市・小平市・小金井市・国分寺市・国立市・調布市・狛江市・稲城市・多摩市で、外壁塗装・屋根塗装・鉄部塗装をご検討中の方は、お気軽にマツパンへご相談ください。
まとめ
ケレンとは、鉄部のさびや汚れ、剥がれかけた旧塗膜を除去し、塗料が密着しやすい状態に整える作業です。
ケレンが不十分だと、塗膜の剥がれやさびの再発などが起こりやすくなります。
見積書に「ケレン」と記載がなくても、「下地処理」「素地調整」「鉄部塗装一式」などに含まれている場合があります。
そのため、記載の有無だけで業者の良し悪しを判断することはできません。
ただし、次の点を説明できない業者には注意が必要です。
・ケレンを行う場所
・ケレンの方法
・見積金額に含まれているか
・ケレン後のさび止め塗装
・施工中の写真を提出できるか
塗装工事を長持ちさせるためには、使用する塗料だけでなく、塗装前の下地処理まで確認することが重要です。






